先日テレビのバラエティ番組を観ていると、ある出演者の方が自分の子どもの成績を「一万人中300番位」と自慢している一方別の出演者が「10番以内でもないしましてや1番でもないなら大したことはない」と発言する場面がありました。
一つの出来事に対してほとんど真逆の捉え方がされたのですが、ではそれはどちらかが正しくてどちらかは間違っているのでしょうか?
もちろんいずれも間違ってはいません、ただ絶対的に正しいとは言えません、各々の人の中で「正しい」と捉えられるのです。
このように自分の捉え方(自分はこう思う)という偏向フィルターを通して周りの世界や自分の世界を見たものを、「当たり前」のものとして受入れます。ですから冒頭に示した場面が生じるし似たようなことは皆さんの周囲でも起こってるのではないでしょうか。
まあ最も簡単な偏りの一つがポジティブかネガティブかでしょうか、あなたはどちらの傾向ですか。気を付けなければいけない事はこの捉え方を自分特有の偏りとして意識できそれとは違う捉え方を一つの見解として受け入れられるかです、言い換えると相手の考えを聞く耳があるかです。捉え方の確信度が高まれば(「・・・のはずだ」→「・・・に違いない」あるいは「・・・でなければいけない」)思い込みというべきものになって、独りよがりに「正しさ」を押し付けて強い態度や言動をするハラスメントにつながりかねないです。それがハラスメントの加害者がしばしば「正しいことを言ったりしているだけ」と反論してしまう一因かもしれません。
自分の物事への捉え方は常に自分を正しくより良い方向に導いてくれるのでしょうか?自分が当たり前と捉えてる事に対して異なる見解あるいはそぐわない事実を否定したり無視したり攻撃することは自分の益につながるのか、次回説明したいと思います。
副院長