物事の捉え方っていつも「当然」でいいのかなあ?

人それぞれに物事の捉え方には違いがあります。現在までに経験した事と学んできた事の積み重ねですから違いがあるのは当然ですし個性の一端を担っているともいえます。多くは自分にとってプラスになることは残りマイナスになったことは失敗から学んだうえで同じ失敗を繰り返さないような捉え方に修正されるものです。すると、より理にかなった捉え方が出来るようになるわけですから、物事に接した際に頭をよぎる捉え方は「当然のもの」として処理されます。

 

平素はそれで問題はありませんが、体調や健康にいくら気を遣っても病気になることがあるように心・精神も病むことがありその際には物事の捉え方が理にかなわない不合理になりやすいです。しかし自分の中では今までの「当然」の流れを引きずり不合理さに気づかないまま病の偏向フィルターで物事を捉えてしまいます。その結果実態にそぐわないイメージを頭に描き適切さが乏しい判断と行動がなされて結果に悩むことになりやすいです。

 

前回の代表的な偏りとしてポジティブかネガティブを出しましたが、例えばポジティブが過ぎるといわゆる猪武者の状態になりどうゆう状況でもアクセルを踏んだまま進んでしまいます。うまくいってる間は思うように進んでいいですが問題が生じた際にスピードを緩めて考えたり検討分析することを怠り、その結果壁にぶつかったり崖を踏み外して大怪我する羽目になります。ネガティブが過ぎるとチャンスがあっても生かせずステップアップ出来ないまま立ち止まりますし、何より気持ちが後ろ向きになり気分を悪くします。こういったことは人にも組織(例えば会社)にも起こってその存在の危機を迎えたりするのです。

 

よりバランスのとれた物事の捉え方をするために捉え方の偏りについて知っておくことは無駄にはならないと思いますのでこれからお示ししたいと思います。まずは「全か無か的思考」です、いわゆる「白か黒か」しかない2分割の断定的思考です。例えば、テストで「100点でなければ0点と一緒」オリンピックで「金メダル以外ありえない」争いの中で「味方でなければ敵だ」等々ですね。こうした例えを「当たり前だ」と思う方は決して多いとは思いませんが、心に余裕がなくなると短絡的に「白か黒か」的結論を得ようとして「全か無か的思考」に捉われてし勝ちです。

 

他の偏りについてはまた号を改めて列挙してまいります。                                              

 

副院長